気になるの給料のお話です。
タクシーとハイヤーのドライバーの給料って、いったいいくら位なのでしょうか?
タクシーとハイヤーの給料の違い
タクシーとハイヤーは勤務形態や仕事内容が大きく違いますので、単純には比較できませんが、都内23区の会社で地理に詳しくなくても1~2年後に達成できる目標として解説していきます。
タクシー乗務員の給料計算方法
タクシーの場合、基本給(最低保証給)+売り上げの52%~62%位が自分の収入と思って頂ければいいと思います。
当然ですが会社や勤務形態によって、基本給の額や、歩合のパーセンテージが違います。
わずかながらボーナスがある会社もあります。
タクシーはズバリどのくらい稼げる?
ではどの位稼げるのか・・・という話になりますが、平均すると都内のタクシーの売り上げは日勤で1日25,000円~30,000円位、隔日勤務(朝7時~翌早朝まで月12勤務、17休)で1日50,000円~80,000円位が目安です。
都内のタクシー会社なら年収500万前後の人が多いです。
頑張れば年収600万も十分に可能です。
コツを掴んで、無線も取ってガムシャラにやり、指名をもらえるようになれば年収700~800万も夢ではありません。
タクシーは腕次第で面白いように稼げる仕事
曜日や季節、天気によっても売り上げは大きく変わります。
腕(実力とやる気)が8割、あとは少しの運で売上、給料が決まります。
一番忙しい月はやはりボーナスが出る月、そして忘年会やクリスマスなど外でお酒を飲む機会の多い12月です。
繁忙期の金曜、土曜は隔日勤務なら売上10万円超えも珍しくないです。
新人のうち、最初の2~3カ月は、お客様のいそうな場所も、地理もわからないので、思うように稼げません。
しかし少しコツを掴んでくるとゲーム感覚で、お客様をドンドン乗せることができるようになり、とても面白い仕事だと自分は感じました。
タクシードライバーを目指すなら大手4社「大日本帝国」
※大和自動車が脱落し、和解はしましたが事実上大手4社は、現在では3社になったと言われています。
会社によって給料の歩合や手当が違いますが、大手4社(3社)より中小の方が歩合率はいい傾向にあります。
というと中小の方がいいように思えますが...実はそう簡単な話ではありません。
大手のタクシー会社は、チケットを使う法人のお客様をたくさん抱えています。
一部上場企業などが使っているタクシーチケットには、4社チケットなるモノがあり、大手4社(日本交通・帝都・国際)のタクシーでしか使えないチケットがあるのです。
チケットで乗る人は自腹じゃないので距離も出ますし、ルートに関してもうるさいことは言わないのでとてもいいお客様です。
タクシー大手4社(3社)のメリット
また「専用乗り場」と言って限られた会社、例えばkm(国際)や日交のタクシーしかつけられないという乗り場が存在するのです。
デパートでいうと三越や伊勢丹などがいい例です。
デパートへタクシーで行って、大量に買い物をしてタクシーで帰る...というなんとも庶民には考えられないようなお金持ちが世の中にはたくさんいらっしゃるんです。
また専用乗り場がある大きい病院(聖路加病院、虎ノ門病院など)やオフィスビル(六本木ヒルズや泉ガーデンタワー)などもあります。
平日の午前中に大きい病院に付けると、退院するお客様と家族が乗って下さり、とんでもなく遠い場所へお送りすることもあります。
売上は大手4社(3社)なら、比較的楽に稼げる理由
専用乗り場のおかげで、都内23区で乗務すると売上は大手のタクシーの方が必ず良くなりますし、必死に流して営業しなくてよいので中小に比べて楽に稼げると言えます。
さらに、大手の中でも例えばkm(国際)ファンや日交ファンというお客様が沢山います。
文字通り「kmしか乗らない」「日交しか乗らない」というお客様です。
中小のタクシー会社が集まった無線軍団、例えば「東京無線」や「チェッカー無線」のファンというお客様はいません。
タクシーをよく使うお客様は、中小のタクシー会社の無線軍団は、ドライバーの当たり外れが多いということを知っています。
運転が荒く、マナーが悪く、ガツガツしたタクシーが多いということも良く知っています。
歩合率が良くても、残念ながら売り上げが大手には敵わないのです。
逆に言えば、大手のタクシーよりも流して、走ってお客様を探さなければ売上げが上がらないのです。
しかし駅や乗り場に付けている場合は、お客様は会社でタクシーを選ぶことは稀です。
しかし、私も研修時代に「ひいきにしているタクシー会社のタクシーが来るまで手を挙げない」というお客様を何人も乗せたことがあります。
タクシー乗務員の給料目標はズバリ600万円!
大手で日勤から始めると350万前後、1~2年やってコツを掴めばすぐに400~500万以上は普通に稼げます。
自分の同期は、隔勤月12日勤務で頑張って営業していて600万以上も普通に稼いでいます。
ちなみに、タクシー会社の中には交通費が出ないところもありますから、住まいから近い会社(大手)の営業所から検討した方がいいと思います。
大和や帝国は安く入居できる寮を完備しています。
ハイヤー乗務員の給料
1日300km以上走るタクシードライバーは走るのが仕事ですが「ハイヤードライバーは待つのが仕事だ」と言われています。
ハイヤーの給料は基本給18万前後に、走行距離と残業時間の手当が支給される会社が多いです。
走行距離は1日50km程しか走らない日も多く、新人は距離で稼ぐことは難しいです。
待機時間は非常に多く、走っている時間より待機している時間の方がはるかに長いのです。
タクシーとハイヤーでは勤務内容が全く違う
例えば、お迎えの際も15分前に到着していることが基本です。
遅刻は厳禁ですから特に自分のような新人は、地理はもちろんですが道路の混雑状況や所要時間なども把握しきれていないので、1時間位前に到着してしまっていることが多いです。
また、会食等では2~3時間、ゴルフの送迎に至っては4~5時間以上待つこともざらです。
正直、近年ハイヤー業界は衰退し一時期よりも台数、売り上げとも減少の一途をたどっています。
一番の理由は、大手企業が経費削減の為にハイヤーを使わず自社で車を用意し、それを自社で雇った運転手に運転させるか、または運転手だけをハイヤー会社から派遣してもらう「委託」と呼ばれるスタイルをとる企業が多くなってきたからです。
委託業務の詳しくはこちら
また大手企業の社長や役員もハイヤーではなく、タクシーを使うという方向に移行している企業も多くなりました。
ハイヤー乗務員の給料目標はズバリ500万円!
60才以上のベテラン乗務員の先輩の話では、昔は年収700~800万円以上もらえた時代もあったそうです。
中には取引先の役員に気に入られ毎日の送迎、夜は会食、二次会、三次会、土日はゴルフと走り回り年収1000万を越えていた乗務員もいたそうです。
ハイヤードライバーの収入については、近年は働き方改革で残業に対する規制がとても厳しくなりました。
それにより残業時間が抑えられてしまっている為、ハイヤードライバーの乗務員の平均年収は、ボーナスを入れておおよそ450~500万円前後のケースが多いです。
タクシーとハイヤーでは給料だけでなく、仕事内容にもかなり違いがあります。