今日は担当車の日産シーマを、新型レクサスLSに乗り換えて乗務しましたので、レポートします。
走りと内装とに分けてレポートしたいと思いますが、自分の担当車(日産シーマ)との比較が多くなってしまうことをお許し下さい(笑)
新型レクサスLS・試乗記(インプレッション)
乗務した車種は、レクサスLS500h エグゼクティブ AWDです。
カーグラフィックTVの松任谷正隆さんがよく使う「タイヤのひと転がりでいいクルマだとわかる」というフレーズがあるのですが、その言葉を借りると「タイヤひと転がりで乗り心地が硬いクルマだ」とわかります。
車庫を出て、地下駐車場内をゆっくり走っただけでゴツゴツした感触を伝えてきます。
走行モードはハイヤーで一番使いそうな「コンフォート」で走行しても・・・です。
というか「ノーマル」と「コンフォート」、あまり変わりません。
新型LSはランフラットタイヤを履きこなしていない印象
走行モードを「コンフォート」にして一般道から首都高に入り、都心環状線をほぼ半周しましたがこんなに硬いエアサスのクルマ初めてです。
もっとエアサスらしいしなやかな乗り心地が欲しいところです。
ランフラットタイヤを履きこなしていないのでしょう。
新型LSが失敗作だと言われる所以、売れていない理由は、この乗り心地に尽きると思います。
以前所有していたBMW・F10(5シリーズ)のMスポより確実に硬い印象です。
新型LSの真骨頂は80km/hを超えたあたりから
80km/hを超えたあたりから、路面に吸い付くような感じになります。
早朝の首都高都心環状線を流れをリードするハイペースでカーブを曲がると、ほとんどロールせずグイグイ曲がっていきます。
シーマだとステアリングを握る手に少し力が入りそうなスピードでコーナーに進入しても、LSはストレスなく思い通りのラインを気持ちよく駆け抜けます。
このあたりはBMW的と言えます。
走行モードを「スポーツ」に切り替え、アクセルを踏み込むとV6エンジンの「クォーーーン」という咆哮が心地良いです。
LCには乗ったことありませんが、2ドアクーペのLCを4ドアにしただけ?のような気がします。
実際プラットホームもパワートレーンも共通ですから、当たり前と言ってはそれまでですが・・・
ステアリングはかなり軽く、このサスのセッティングには似合わないアシスト量です。
電動パワステの味付けが、まるでゲームセンターにあるレーシングゲームのような感触です。
自分はシーマくらいしっとりとした感触が好きですね。
操作感とハイブリットシステムも疑問が・・・
そして、とても気になったのは、ウィンカーレバーの操作感です。
操作すると「カチャっ」としたおもちゃみたいな音がして、これがとても安っぽい感触、とても1600万円を超えるクルマとは思えません。
頻繁に操作するレバーなのでこのあたりは是非改良してもらいたい。
シーマのウィンカーレバーは「コクっ」という操作感で、よっぽど高級感があります。
パワートレーンですがV8+ハイブリッドを搭載した旧型LSに比べて非力という声を聞きます。
確かに秘めたトルク感は旧型LSのV8モデルには敵いません。
しかし、踏めばかなりのパワーだし、ハイヤーとして使う限り気になるのはパワーよりエンジンとハイブリッドシステムです。
モーター走行時はほぼ無音で走るのにエンジンがかかると「ブォン」という音は聞こえてくるし、振動も伝わってくるのでどうも安っぽさが拭えません。
プリウスを大きくしたような、そんな印象を受けます。
新型LSの走り、○と×(こんなクルマ)
ココがおすすめ
・80km/h以上では抜群の走行安定性
・ハイブリッド車にありがちな「キーン」という高周波音がほとんど聞こえない
ココがダメ
・ショーファードリブンカーとしては硬すぎる乗り心地とゴツゴツ感
・プリウスをそのまま大きくしたようなハイブリッドシステムのプア感
・エンジン音やファンの音ががうるさい
・ウインカーレバーの操作感と音が商用車並みのショボさ
恐らくLSはランフラットタイヤが合うサスセッチングになっていない。
ブリジストンのレグノを履いた、ガソリン仕様のLS500に乗ってみたいと感じました。
カーグラフィックTVでの特集
12/11にタイミング良くカーグラフィックTVでトヨタの高級車特集をやってました。
クラウンRSとレクサスLS、そしてセンチュリーを乗り比べていました。
番組で登場したLSは、自分が乗った「エグゼクティブ」ではなく、Fスポーツでしたが、松任谷正隆さんは「過去のLSオーナーはこれでいいのかな?」と言ってました。
絶対に良くない!と・・・私は思います。
しなやかなエアサスのセッティングで乗り心地の良いショーファーカーを望みなら新型LSではなく、新型センチュリーをどうぞというのがトヨタの答えなのですかねぇ。